[墓所・霊廟及び祭具並びにこれに準ずるもの]が悩ましい
「相続税がかかる財産」について2025/12/24公開稿でお話しましたが、「相続税がかからない財産」として法律で規定されているものもあります。生命保険金の非課税枠など明確に判断できるものもありますが、少し迷うような財産もあるのです。
一般的ではありませんが、判断に迷わない方の代表格は皇位継承によって皇位とともに受け継がれる三種の神器です。八咫鏡(やたのかがみ)、天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)ですが、国の根幹を成す貴重品ですが金銭的価値に置き換えられる品々ではありませんので、超当たり前ですが非課税財産とされています。
さて、国の神器とレベチですが、特定の地域や人々の信仰の対象となっている財産もあります。たとえば、地域の地蔵盆などで敷地の外側に向けて設置される「お地蔵様」などは地蔵尊だけでなく祠やその敷地も個人の所有になっていることが少なくありませんが、毎年盆踊りが開催されるなど地域の信仰の対象となっていますから、相続税の非課税財産とされます。
ただ、地蔵盆のように分かりやすく設置されているものでなくとも、家族だけが参詣するような屋敷内の稲荷社等でも認められることがあります。要は、昔からずっとお祀りしていて、家族が毎日のように手を合わせてお供え物をしている、といった日常的に信仰の場になっている事が重要です。
家族内の信仰に止まっても、建立の経緯や歴史、日常礼拝の対象か?など総合的に判断されますので、祠の土台がコンクリートなどで固定されていたり鳥居も地面に固定されているなど、外観的に簡易なモノでない事も重要だと考えられます。
このような家の敷地内にあるものを「庭内神し」と呼び非課税財産となりますが、もっとストレートに墓地やお墓も相続財産にはなりません。少し判断が悩ましいのは仏像などで、仏壇の中に昔から居られるものが問題になることはないのですが、取ってつけたような純金の仏像が仏壇の中に設置してあったり、純金のお鈴が置いてあると、「課税財産を少なくするために、急遽設置した」と税務当局に指摘されることが考えられます。純金製や骨董品のように換金価値のある財産としての仏像や仏具は判断が難しいでしょうね。



