「暗号資産」ってご存じですか?
10年余り前に「ビットコインが高騰」という記事を見て、バブル経済の事を思い出した人も多いのではないでしょうか?右肩上がりのバブル期にも「財テク」に乗り損ねましたが、元来”ビビり”なのでビットコインの高騰ぶりにかえって怖くなってしまい、バブルから30年を経ても「僕は財テクには縁遠いな」と自嘲気味に諦めていました。
その頃には「仮想通貨」という呼び名でビットコインやイーサリアムなどの商品が出回ってましたが、実際の紙幣や通貨を持たないまま、デジタル上の”資産”である事が怖くて、その価値と信用に信頼が持てず、スマホゲーム内で使われる「お金」に課金しているイメージだったので、結局、「買わずじまい」で、時代を読むチカラに欠けていたのを少し悔やんでいます。
この「仮想通貨」が信頼を勝ち得たのは、デジタル上のブロックチェーン技術という方法でデータの改ざんを防止できる事に起因するようですが、安全性が確保できている事が広まると市場でも”資産”として流通するようになり、海外の流れを受ける形で2020年5月に「暗号資産」と呼称変更したのです。
もともと「通貨」という呼称には「発行国による価値の保証」という側面がありましたので、「誤解の解消」という意味もあり「暗号資産」とされました。
「資産」としての市民権を得ると、貴金属や上場株式のように”市場”で売買する事はもちろん、次の世代に残す財産にもなりますから、国税としても所得税や法人税、相続税などの法律の整備が必要となります。通貨として側面を考えると為替差益のような雑所得になるのか?金のような資産と考えると総合譲渡所得で課税?、上場株式のように見ると分離課税の譲渡所得なのか?など、税の専門家としても色々と考えるところでしたが、国税庁が公表している情報「暗号資産等に関する税務上の取扱いについて(情報)」(令和6年12月20日付令和7年12月26日改訂)によると次のように規定されています。
2-2 暗号資産取引の所得区分〔令和7年12月更新〕
問 暗号資産取引により生じた利益は、所得税法上の何所得に区分されますか。
答 暗号資産取引により生じた利益は、所得税の課税対象になり、原則として雑所得(その他雑所得)に区分されます。
(後略)
※事業用資産として保有している場合や収入金額が300万円以上の場合など「事業所得」に該当する例外もありますので、実際に売却される場合には全文をご覧ください。国税庁のHPはコチラ
※金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案が6月10日に衆議院で可決されましたが、このまま法律として成立し施行日が決まると、早ければ令和9年分から、主な「暗号資産」は雑所得から分離課税による譲渡所得に変更されます。令和8年の税制改正の内容については次回に述べます。
※上手く時代を読んで値上がりした暗号資産を子供に贈与すれば、「子供に贈与税が課税される」だけで済まない話も追い追いに。



