相続 ~ 申告までの道すがら 2

市役所や年金事務所に行くついでにやっておいた方が良い手続きを、「7日以内」や「14日以内」に書きましたが、葬祭費の請求は2年以内なら可能ですし、未支給年金や遺族年金の時効は5年です。しかし、厚生年金や国民年金、2階建てや3階建てと言われる受給資格など、年金制度の全容は私も理解できていません。市役所の手続きや受給権の有無もすべて理解できているわけではありませんので、行政書士さんなどの専門家や市役所担当窓口、年金事務所などに確認してください。

・固定電話の契約内容の変更、・NHKの契約内容の変更、・高額療養費(最後の入院した際の医療費が高額になった場合)の請求なども、落ち着いたらしておくことになると思います。

ここからは、少し税理士としての本業に近づいてくる話になります。

相続から3カ月以内

・相続放棄や限定承認の申述 : 「相続する」とはプラスの相続財産にかかる”権利”だけでなく、マイナスの財産にかかる弁済の義務も承継することになるので、被相続人(亡くなった人)が預金や不動産を遺したとしても借入金も同時にあったなら、借入金の額によっては多額の負債をいきなり抱えることになりますから、相続人には法律的に「相続を放棄する」権利が与えられているのです。

「じゃあ、財産をすべて調べてから相続するかどうかを決めるわ」と考えてしまいがちですが、”じっくり考える”期間として民法が用意したは3カ月しかないのです。いわゆる満中陰までに7週間が経過していますから、債務過多が疑われ相続放棄を家庭裁判所に申し出るためには、迅速に財産調査を行わなければなりません。
(参考に過去のひとり言「相続するのを放棄する事もある」2026/3/24公開 「単純承認と限定承認について」2026/3/27公開「円満な相続放棄なのに”ややこしい”事」2026/3/31公開)

相続から4カ月以内

・所得税の準確定申告 : 故人が事業主であったり不動産オーナーであった場合であれば、毎年、確定申告を行っていると思いますが、例えば6月30日に亡くなった場合であれば1年の半分が経過したところで亡くなったために、収入も経費も例年の半分になっていると思われますが、通常であれば12月31日に確定する所得が亡くなった日で”確定”したことになり、準確定申告という手続きが必要になります。

この4カ月の期限は通常の3月15日の確定申告期限と同じく、納税額がある場合の期限ですので、年金受給者の医療費控除による還付申告であれば、4カ月を経過しても大丈夫です。注意すべくは、故人の申告ですので納税額(所得税)は故人の債務となり、還付金額は故人の財産となりますので、相続税の申告に影響があります。

さて、次回からは相続税の申告に向けた内容を記載します。