登記簿では「田500㎡」だから・・は通じないかも
権利証や登記事項証明書を見ると「田 500㎡」と書いてあるから、固定資産評価額に国税庁のホームページで調べた評価倍率表の「田80倍」を乗じたらOK!なんて、簡単に考えると、後に「評価方法が間違っています」と指摘を受けるかも知れません。
「なんで?」
『登記が正しいとは限らないからです』
「固定資産税の明細書も同じなのに!」
実は、税理士にとっても誤りやすい事項になるのですが、登記事項と現実の状況が一致していないことがあるのです。つまり、登記を確認すると「田500㎡」となっていたとしても、後継者不足、農業従事者の高齢化、周囲の開発状況・・・などから、農業を続けていけなくなっているようなケースも少なくありません。荒地になっていたとしても、農地に回復できるような状況であれば田と評価できる余地も残るのですが、駐車場や建物が建っている場合も皆無ではありません。

「でも、登記が田なら田で評価してもいいでしょ」と反論を受けたこともありますが、財産評価基本通達第7項に「地目は、課税時期の現況によって判定する。」と明記されているのです。しかも、面積も第8項に「地積は、課税時期における実際の面積による。」と書かれていますから、地目と同時に面積も確認しておくことが重要です。
農地には前に書きました「縄伸び」がある事もありますから、概算でもマップや航空写真で確認しておかなければなりません。万が一、駐車場に変貌しておれば相続税評価額が大きく変わりますから、当局の指摘を受けると追徴課税となる恐れもあります。
実際に評価する場合は、土地の存在する地域(宅地化が顕著な地域であれば、「市街地農地」となっている可能性も高い。)や、農地法上の制約、水利権の有無など、評価方法を確定させるために調べる事も色々とあります。


