被相続人の確定申告??

まもなく所得税の確定申告が始まりますが、この時期に時折ギョッとする相談をされることがありました。「うちの親父が7月に死んだんだけど、親父の確定申告はどうなんの?俺が後を継いで仕事してるから、親父の分を合わして申告したらいいかな?」所得の種類や事業を継いだ人に多少の違いはあるものの、同じような質問に対する答えは「違います、年の途中で亡くなった方の所得税は亡くなった日で計算し、亡くなってから4カ月以内に税務署に提出しなくてはなりません」となります。

例えば、7月31日に父親に相続が発生した場合は、1月1日から7月31日までの所得を計算します。(これを「準確定申告」と言います。)亡くなったお父さんが年金受給者であれば、亡くなってから2~3か月後に年金の源泉徴収票が送られてくるはずです。お店や不動産経営などの事業をしていた場合には7月31日時点で仮決算を組むことになります。収入や経費を「日割り」するようなイメージで考えると良いのですが、そうすると、「配偶者控除や扶養控除も日割りするんだろうか?」と疑問を持つ方も居られます。ですが、配偶者控除や扶養控除は「配偶者等がいたら控除する」ということなので、死亡日の現況で判断しますから控除額を日割り計算する必要はありません。

社会保険料や生命保険料の対象となるのは、死亡の日までに被相続人が支払った保険料の額です。亡くなる前には通院や入院している場合が多く、病院への支払いなど、医療費が通常よりも必要になる場合が多いのですが、被相続人の医療費控除の対象となるのは死亡の日までに被相続人が支払っていた分だけで、亡くなった後に相続人(遺族)が払ったものは対象にならないので注意が必要です。

このように、所得税の計算では亡くなった日を基準にして所得を確定させるので、相続人の所得は事業を引き継いだ以降の分だけになります。もし、被相続人が相続税の課税対象となるならば、準確定申告で確定した所得税や、先ほどの「亡くなったあとに相続人が支払った病院代」は被相続人の代わりに支払ったことになり、被相続人の債務となります。もし、準確定申告が還付申告になったのなら、本来は被相続人に戻される還付金は相続財産になります。

今の時期に冒頭の質問を聞くとギョッとするのですが、亡くなったのが11月や12月だと「4カ月以内なので、まだ間に合うから大丈夫です」となります。

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