不整形地という不可解かい?

財産評価基本通達には「不整形地」の定義が特に定められていませんので、言葉の通り考えると「整形でない土地」という事になります。つまり、長方形や正方形でないと言う意味になり、角が90度でないものはすべて「不整形地」という事になります。ですが、実際の土地の現況を考えた時にキチンと90度でなかったとしても建築上の不利益は大きくない場合が多いので、10%未満のゆがみについては評価額が減額されないように財産評価基本通達では定められています。

通達で評価方法が定められているならば「どこが不可解?」などと思われそうなのですが、評価する方法が複数示されているのです。国税庁のホームページでは①不整形地を区分して求めた整形地を基として計算する方法、②不整形地の地積を間口距離で除して算出した計算上の奥行距離を基として求めた整形地により計算する方法、③不整形地に近似する整形地(以下「近似整形地」という。)を求め、その設定した近似整形地を基として計算する方法、④近似整形地Aを求め、隣接する整形地Bと合わせて全体(A+B)の整形地の価額の計算をしてから、隣接する整形地Bの価額を差し引いた価額を基として計算する方法、が示されていますが、具体的に「こういう土地にはこの方法で評価しなさい」とは書かれていません。

「えええ何で?」と思われそうですが、相続税法では「時価により」としか書かれていないので、評価対象不動産の形状等により評価方法を判断し「時価として、おかしくない価格水準で計算されていること」が重要なのです。つまり、実際の不整形地の形状から判断するのですが、実務的な肌感とすれば②の方法で評価する事が多いと思われます。

前述の国税庁のホームページでは4つの不整形地を紹介していますが、最初に書いたとおり「整形地でない土地」ですから多くの土地が該当しますので、相続税評価額を算出する際には地積測量図などがあると便利です。大規模に開発された分譲地ではほとんど不整形地は見当たりませんが、小規模な開発の場合だと建築基準法を満たすために細い進入路を設ける「旗竿地」を設けることがありますし、大地主さんが請われて土地を切り売りしたような場合も残地が不整形になっていることがあるので、不整形地評価を要する宅地は少なくありません。

参考に国税庁のホームページに掲載されている財産基本通達20<不整形地の評価>もご覧ください。

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