争族原因のひとつは、やはり遺産分割の不調、最初は小さな不満も感情的になると裁判まで引き起こすことも。そうならないために!

遺産分割の際に、よく耳にする言葉ですが「私には〇分の1の権利があるんでしょ」と、いわゆる法定相続分のことを主張されます。民法に規定された相続分のことで、話し合いのベースにしているご家族が多いように思いますが、遺産のすべてが現金や預貯金であったり、「家の跡取りが100%もらう」というように、分けやすい財産内容であったり分割協議のいらない状態であればいいのですが、そのようなケースは皆無でないものの非常に稀です。

・「結婚の時に十分してもらっただろ!」
・「家を建てた費用を出してもらったでしょ!」
・「親の介護してきた!」
・「生活費や老人ホームの費用は俺が出している!」
とか、法定相続分をベースにしながら、簡単に割れないような財産だと相続人らの思いが”ここぞとばかり”に噴出する事があります。

挙句の果てには、
・「私は短大で我慢したけど弟は4大に行かせた!」
・「私の服はいつも”お下がり”やった!」
・「お姉ちゃんばっかり可愛がられていた!」
なんて、とんでもない昔の話を言い出した方もいらっしゃいました。こんな感情的な不満が出ると、金額以上に感情の対立が生じて話し合いがまとまらなくなります。小さな不満のうちに、「ありがとうな」「ごめんな」と言えたら仲の良かった昔に戻れたはずなのに、「権利分だけは主張しないと損や」なんて、誰が言い出したのでしょうか?

もしも、あなたの相続人が争いの種を持っていると感じているなら(すでに知っているなら)、遺言書を残しておくこともひとつの方法です。もちろん、「遺言書を作成する」事で絶対的な効果を発揮するわけではありませんが、少なくとも相続人同士が知らない事を暗に言い聞かせるような「亡くなってからの説教」も書けますから、遺産争いを和らげる一助になるでしょう。

ただ、専門家の出る幕が無くなるかも知れませんが、争いの種を察知して普段からコミュニケーションを取っておくのが最善の対策である事は言うまでもありません。